●紫外線って何?地球に降り注ぐ太陽の光には、目に見える光(可視光線)のほかに、目に見えない赤外線や紫外線が含まれています。紫外線は波長の領域とそれに伴う性質によって、UVA、UVB、UVCの3つに分けられます。このうちUVCと UVBの一部は大気層(オゾンなど)で吸収されるため、実際に地表に届くのはUVAとUVBの一部です。また、私たちが浴びる紫外線は、直接太陽から届くもの(直逹光)だけではなく、空気中で散乱して届くもの(散乱光)、地面等で反射して届くもの(反射光)があります。 UVA:地上に到達する紫外線の約9割はUVAです。波長が長く、雲や家の中・車の窓ガラスも透過して肌や眼・角膜に到達します。UVAを浴びると肌はゆっくりと黒くなり、シワやたるみを引き起こします。眼表面に届いた長波長のUVAは角膜を透過します。UVB:波長が短く、屋外での日焼けの主な原因となります。たくさん浴びると肌に赤く炎症を起こし、メラニンをつくらせ、シミや色素沈着の原因になります。ゴーグル不装用でスキーをした際などにUVBに大量に曝露されると角膜上皮障害を生じてしまいます(雪眼)。UVAと角膜を透過したUVBは水晶体で吸収され、白内障の原因となります。このように紫外線の浴びすぎは、日焼け、シワ、シミ等の肌のトラブルの原因となるだけでなく、長年紫外線を浴び続けていると皮膚がんや白内障になりやすいことが明らかになっています。紫外線は悪い影響ばかりではなく、カルシウム代謝に重要な役割を果たすビタミンDを皮膚で合成する手助けもします。正しい知識を持ち、紫外線の浴びすぎに注意しながら上手に紫外線とつきあっていくことが大切です。●紫外線の強さ紫外線の強さは、時刻や季節、天候などによって大きく変わります。1日のうちでは正午をはさむ数時間(午前10時から午後2時頃)が強くなります。季節では春から秋にかけてが強くなります。天候では晴れた日の紫外線を100%とすると、曇りで約65%、雨で約20%となります。冬や曇りの日だから紫外線が少ないとはかぎりません。「今日は天気が悪いから、紫外線は少ないだろう」と考えないようにしましょう。地表面の種類により紫外線の反射率は大きく異なります。新雪:80%、砂浜:10―25%、コンクリート・アスファルト: 10%、水面: 10―20%、草地・芝生、土面: 10%以下海やスキー場では反射する紫外線にも注意が必要です。紫外線は建物や衣類などでその大部分が遮断されます。建物の中の紫外線は屋外の10%以下となります。帽子の着用で紫外線は20%減少し、UVカット機能を持った眼鏡やサングラスの着用で90%減少します。このように、季節や時刻、服装などを考えて戸外での活動を行えば、紫外線への暴露を大幅に少なくすることが可能になります。●紫外線の人体への影響度合に関する指標紫外線の人体への影響度合は「UVインデックス(UV指数)」で評価します。UVインデックスとは紫外線が人体に及ぼす影響の度合いをわかりやすく示すために、紫外線の強さを指標化したもので、世界共通の指標です。UVインデックス = CIE紫外線強度 x 40(CIE紫外線強度とは国際照明委員会(Commission Internationale de l'Eclairage)が波長ごとの人の皮膚に対する影響を考慮し、重み付けをして足し合わせたものです。)UVインデックスは1から11+ランク付けされます。11以上はまとめて11+と表記されます。1−2:安心して戸外で過ごせます。3−7:日中はできるだけ日陰を利用しましょう。できるだけ長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用しましょう。8−11+:日中の外出はできるだけ控えましょう。必ず長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用しましょう。日常生活に取り入れやすい紫外線対策①紫外線の強い時間帯を避けましょう。②日陰を利用しましょう。③日傘を使い、帽子をかぶりましょう。④袖や襟のついた衣服で覆いましょう。⑤サングラスをかけましょう。⑥日焼け止めを上手に使いましょう。(環境省「紫外線環境保健マニュアル」 http://www.env.go.jp/chemi/uv/uv_manual.html)これから紫外線が強くなってくる季節になります。しっかり紫外線対策をしてお過ごしください。当院は日焼けをはじめとした皮膚科疾患のご相談も受け付けております。皮膚のトラブルなどお気軽にご相談ください。院長 飯田 修史足立外科胃腸内科医院(外科・胃腸内科・内科・皮膚科)【五反野、青井のクリニック】
地球に降り注ぐ太陽の光には、目に見える光(可視光線)のほかに、目に見えない赤外線や紫外線が含まれています。
紫外線は波長の領域とそれに伴う性質によって、UVA、UVB、UVCの3つに分けられます。
このうちUVCと UVBの一部は大気層(オゾンなど)で吸収されるため、実際に地表に届くのはUVAとUVBの一部です。
また、私たちが浴びる紫外線は、直接太陽から届くもの(直逹光)だけではなく、空気中で散乱して届くもの(散乱光)、地面等で反射して届くもの(反射光)があります。
UVA:地上に到達する紫外線の約9割はUVAです。波長が長く、雲や家の中・車の窓ガラスも透過して肌や眼・角膜に到達します。
UVAを浴びると肌はゆっくりと黒くなり、シワやたるみを引き起こします。眼表面に届いた長波長のUVAは角膜を透過します。
UVB:波長が短く、屋外での日焼けの主な原因となります。たくさん浴びると肌に赤く炎症を起こし、メラニンをつくらせ、シミや色素沈着の原因になります。ゴーグル不装用でスキーをした際などにUVBに大量に曝露されると角膜上皮障害を生じてしまいます(雪眼)。
UVAと角膜を透過したUVBは水晶体で吸収され、白内障の原因となります。
このように紫外線の浴びすぎは、日焼け、シワ、シミ等の肌のトラブルの原因となるだけでなく、長年紫外線を浴び続けていると皮膚がんや白内障になりやすいことが明らかになっています。
紫外線は悪い影響ばかりではなく、カルシウム代謝に重要な役割を果たすビタミンDを皮膚で合成する手助けもします。
正しい知識を持ち、紫外線の浴びすぎに注意しながら上手に紫外線とつきあっていくことが大切です。
●紫外線の強さ
紫外線の強さは、時刻や季節、天候などによって大きく変わります。
1日のうちでは正午をはさむ数時間(午前10時から午後2時頃)が強くなります。
季節では春から秋にかけてが強くなります。
天候では晴れた日の紫外線を100%とすると、曇りで約65%、雨で約20%となります。
冬や曇りの日だから紫外線が少ないとはかぎりません。
「今日は天気が悪いから、紫外線は少ないだろう」と考えないようにしましょう。
地表面の種類により紫外線の反射率は大きく異なります。
新雪:80%、砂浜:10―25%、コンクリート・アスファルト: 10%、水面: 10―20%、草地・芝生、土面: 10%以下
海やスキー場では反射する紫外線にも注意が必要です。
紫外線は建物や衣類などでその大部分が遮断されます。
建物の中の紫外線は屋外の10%以下となります。
帽子の着用で紫外線は20%減少し、UVカット機能を持った眼鏡やサングラスの着用で90%減少します。
このように、季節や時刻、服装などを考えて戸外での活動を行えば、紫外線への暴露を大幅に少なくすることが可能になります。
●紫外線の人体への影響度合に関する指標
紫外線の人体への影響度合は「UVインデックス(UV指数)」で評価します。
UVインデックスとは紫外線が人体に及ぼす影響の度合いをわかりやすく示すために、紫外線の強さを指標化したもので、世界共通の指標です。
UVインデックス = CIE紫外線強度 x 40
(CIE紫外線強度とは国際照明委員会(Commission Internationale de l'Eclairage)が波長ごとの人の皮膚に対する影響を考慮し、重み付けをして足し合わせたものです。)
UVインデックスは1から11+ランク付けされます。11以上はまとめて11+と表記されます。
1−2:安心して戸外で過ごせます。
3−7:日中はできるだけ日陰を利用しましょう。できるだけ長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用しましょう。
8−11+:日中の外出はできるだけ控えましょう。必ず長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用しましょう。
日常生活に取り入れやすい紫外線対策
①紫外線の強い時間帯を避けましょう。
②日陰を利用しましょう。
③日傘を使い、帽子をかぶりましょう。
④袖や襟のついた衣服で覆いましょう。
⑤サングラスをかけましょう。
⑥日焼け止めを上手に使いましょう。
(環境省「紫外線環境保健マニュアル」 http://www.env.go.jp/chemi/uv/uv_manual.html)
これから紫外線が強くなってくる季節になります。
しっかり紫外線対策をしてお過ごしください。
当院は日焼けをはじめとした皮膚科疾患のご相談も受け付けております。
皮膚のトラブルなどお気軽にご相談ください。
院長 飯田 修史
足立外科胃腸内科医院(外科・胃腸内科・内科・皮膚科)【五反野、青井のクリニック】