風疹が大流行していることはすでに何度か記事にしてきました。国立感染症研究所 感染症疫学センターによりますと、2018 年第 1~48 週の風疹患者累積報告数は 2454人に上り、2012年の2157人を超え、2013年に次いで2番目に多くなりました。 感染症流行予測調査の2017年度の結果を見ると、成人男性は30代後半、40代、50代前半で抗体保有率が特に低く、2018 年の風疹患者報告の中心もこの年齢層の成人男性であることから、この集団に対する対策が必要となります。風疹の全国的な流行に歯止めをかけるため、厚生労働省は定期予防接種の機会がなかった39歳から56歳の男性に来年から2021年度末まで3年間、無料で予防接種を受けられるようにする方針を明らかにしました。抗体検査で免疫が十分でないと判断された人が対象だということです。抗体検査の測定方法、検査結果の解釈は下記の通りです。測定法(単位) 抗体がない 低抗体価 適正HI法(倍) 8未満 8, 16 32〜128LA法(mlU/mL) 8〜15 16〜31 32以上IgG(EIA価) (-)2.0未満 (±)2.0〜3.9 (+)4.0以上 抗体がないもしくは低抗体価に当てはまる方はワクチン接種を受けた方がよいでしょう。風疹の予防接種は1回受けただけでは十分な免疫を得られない場合もあります。上記の接種が必要な方に該当していなくても、罹患したかどうか不明、接種回数が定かでなく免疫が十分であるかわからないという方は抗体検査を受けることをおすすめします。 また、抗体の有る無しに関わらずワクチン接種は可能です。風疹はワクチンによって予防可能な疾患です。妊娠を希望する女性や、妊婦さんの同居家族の方だけでなく、 職場の同僚の方など周りにいる人はただちに罹患歴・予防接種歴を確認すると共に、風疹の抗体検査を受けて免疫の有無を確認することをおすすめします。必要があればワクチン接種を受けましょう。当院では抗体検査を実施しております。またワクチン接種も可能です。 (麻しん・風しん混合ワクチンとなります。予約が必要です。)当院は先天性風しん症候群緊急対策予防接種における指定医療機関です。お気軽にご相談ください。院長 飯田 修史足立外科胃腸内科医院(外科・胃腸内科・内科・皮膚科)【五反野、青井のクリニック】
職場の同僚の方など周りにいる人はただちに罹患歴・予防接種歴を確認すると共に、風疹の抗体検査を受けて免疫の有無を確認することをおすすめします。必要があればワクチン接種を受けましょう。
(麻しん・風しん混合ワクチンとなります。予約が必要です。)