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熱中症ガイドライン2024

連日暑い日が続いています。

今回は2015年 以来の改訂となった「熱中症ガイドライン2024」について簡単なまとめをしたいと思います。
(2015年からの変更点など詳しい要点は次回まとめます。)
 
熱中症は暑熱環境における身体の過剰な熱蓄積により発生する重篤な状態です。
 
2023 年の全国の熱中症搬送者数は91,467人に上り、死亡者数についても毎年1,000 人を超える状況が続いています。
年齢区分別では、高齢者(満65 歳以上)が最も多く、次いで成人(満18 歳以上満 65 歳未満)、少年(満7歳以上満 18 歳未満) 、乳幼児(生後 28 日以上満7歳未満)の順となっており、発生場所別の救急搬送人員をみると、住居が最も多く、次いで道路、公衆(屋外)、仕事場(道路工事現場、工場、作業所等)の順となっています。
室内でもきちんと空調管理をすることが大事ということがわかりますね。
 
■熱中症の症状
軽度: めまい、立ちくらみ、大量の発汗、筋肉痛、頭痛、倦怠感
中等度: 吐き気、嘔吐、意識障害、痙攣
重度: 高体温(40℃以上)、意識喪失、多臓器不全
 
■予防方法
水分補給: 喉が渇く前にこまめに水分を摂取します。特にスポーツドリンクや経口補水液(ORS)が有効です。
適切な服装: 通気性の良い衣服を着用し、帽子や日傘で直射日光を避けます。
暑さ順応: 徐々に暑さに慣れるために、暑熱環境での活動を少しずつ増やします。
環境の調整: エアコンを使用して室温を適切に保ちます。
 
■診断と重症度分類
I度(軽症): めまいや立ちくらみなどの軽い症状
II度(中等症): 吐き気や嘔吐、意識障害などの中等度の症状
III度(重症): 高体温(40℃以上)、意識喪失、多臓器不全
IV度(最重症): 深部体温40℃以上かつ意識レベルが低い(GCS ≤ 8)
 
■治療方法
初期対応:
涼しい場所に避難し、衣服を緩めます。
水分補給を行います。経口補水液(ORS)が推奨されます。
体を冷やすために、冷水シャワーや氷嚢を使用します。
 
医療機関での治療:
Active Cooling: 冷水浸水、蒸散冷却、氷嚢などを用いて迅速に体温を下げます。
輸液療法: 脱水状態を改善するために点滴を行います。
高度な体温管理: 血管内冷却カテーテルや体外式膜型人工肺(ECMO)などの高度な冷却技術を使用することもあります。
 
■重要なポイント
早期対応が鍵: 高体温が続くと臓器障害が進行するため、迅速な対応が重要です。
解熱薬の使用は避ける: 解熱薬は効果がなく、逆に臓器障害を悪化させる可能性があります。
搬送前の冷却: 病院に到着する前に冷却を開始することで、予後が改善する可能性があります。
 
★まとめ
熱中症は迅速な対応が必要な緊急事態です。予防策を講じ、症状が現れた場合はすぐに適切な対処を行うことが重要です。特に高齢者や小児、持病のある方はリスクが高いため、注意が必要です。


参照:
日本救急医学会ホームページ


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院長 飯田 修史

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