足立外科胃腸内科医院|外科、胃腸内科、内科

足立胃腸科外科

便秘症

便秘症ってどんな病気?

何らかの原因で排便が困難となった状態です。日本内科学会では「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」を便秘と定義しています。

腸の機能が原因となっている機能性(原発性)便秘と器質的疾患(腫瘍や炎症など)や基礎疾患、薬などによる二次性(続発性)便秘に分類されます。機能性便秘は弛緩性便秘、けいれん性便秘、直腸性便秘に分類されます。
便秘症

どうしてなるの?

・弛緩性便秘
大腸の運動機能(筋トーヌス)が低下することにより腸の運動(腸蠕動)が障害され便の輸送がうまくいかず水分が過剰に吸収されることにより便秘になります。腹圧や腹筋力の低下が原因となることがあり、高齢者や女性(特に妊婦)に多くみられます。便は太く固く、腹痛は通常みられません。

・けいれん性便秘
副交感神経が過緊張することにより腸管が過緊張となり痙攣性収縮を生じ、便の輸送がうまくいかず水分が過剰に吸収されることにより便秘になります。便意は強く腹痛を伴い、便は硬便です。過敏性腸症候群の便秘型はけいれん性便秘に相当します。過労や睡眠不足、ストレスが関与する場合が多く、便はウサギの糞のようで腹痛を伴うことが多いとされています。

・直腸性便秘
便が直腸に達した際に便意を起こす排便反射が障害されることで便秘になります。下剤や浣腸の濫用、便意の我慢などが原因となります。便意に乏しいという特徴があります。
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二次性便秘をきたす原因として下記のものがあげられます。
  • 腫瘍(大腸癌など)、炎症(虚血性大腸炎、憩室炎など)など。
  • 糖尿病、甲状腺機能低下症などの内分泌代謝異常。
  • パーキンソン病、うつ病、統合失調症、膠原病など。
  • 向精神薬、抗うつ薬、モルヒネ製剤、パーキンソン病治療薬などの薬剤。

どんな検査をすればいいの?

腫瘍や炎症などの器質的疾患が疑われる場合、肛門から直腸に指を入れる診察(直腸指診)や便に血が混じっているかをみる検査(便潜血検査)、腹部エコー検査、腹部レントゲン(X線撮影)、バリウムによる注腸造影検査、大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)などを行い病気の有無を確認します。

どんな治療をするの?

適度な運動、規則正しい食事(水分・食物繊維の摂取、腸粘膜を刺激するような香辛料などの刺激物の摂取の制限など)、十分な睡眠、便意を我慢しないなどの生活習慣の改善をまず行います。直腸性便秘には朝食後の排便習慣や30分以上の歩行が有効であることがあります。

心理的ストレスが原因となっていることもあるので、誘因がある場合は可能な限り除去します。薬剤が原因として疑われる場合は原因薬剤の中止・変更が望まれますが、困難な場合は下剤を併用します。
便秘症
以上のような試みで症状改善が不十分である場合、下剤(機械的刺激下剤、刺激性下剤)、漢方薬、過敏性腸症候群にたいする治療薬、自律神経作用薬などの薬剤による治療を検討します。
お問合せはTEL: 03-3880-1191
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